Googleが始めるゲームのストリーミングサービス「STADIA」は成功するか?
19日、Googleが発表したSTADIA。ゲーム機本体を持つ必要が無くGoogle側のサーバ上でゲーム機が稼働しユーザーはChromeブラウザ経由でゲームを楽しめるクラウドサービスです。いわゆるPlayStation Nowのようなものと言えばイメージしやすいでしょう。
Googleが持つテクノロジーを結集すればゲーム業界を塗り替えるほどのインパクトがあるのは間違いありません。それでは実際にどうなのか?少し将来を想像してみました。
STADIAが狙うゲームユーザー層
ここで言うゲームは言わすもがな、コンピュータゲーム、テレビゲームを指します。ゲームと言ってもお手軽なゲームとガッツリ系と分かれます。
今回発表されたSTADIAは、どちらのゲームを狙ったサービスなのでしょうか?
いつでも手軽に始められるのがメリットですが、ゲームのジャンルは問わず何でもできる。いわゆるゲーム専用機のシェアを奪いにかかるサービスといえます。
ではストリーミングサービスであるSTADIAでどんなゲームを楽しみたいか?によりますが、ポイントは5つあるでしょう。
- コントローラ
- 遅延
- オンライン
- 価格
- ゲームの種類
コントローラー
私がスマホゲームをほとんど遊ばない理由がこれです。ゲーム専用機に敵わない最大理由だと思います。スマホやタブレットのタッチパネルを利用した汎用的な操作を考慮したゲームはどうしても作りが甘くなり、操作感も快適とは言えなくなります。
もちろんスマホ専用ゲームならタッチ操作を前提に作りこんでいるものもありますが、多くのゲームはそうなっていません。専用のコントローラーがあるかないか?がポイントとなります。
STADIAはこの点はクリアされています。
遅延
ストリーミングサービスではこの課題は解決しないでしょう。5Gになったとしても通信速度が速くなっても到達経路やかかる時間に変わりは無いはずですし、経路を最短で結ぶなどのネットワーク部分の改善が必要になってくるため、この問題は当面、解決しないと思います。
コンマ何秒の操作を求められるアクション系ゲームには不向きと言えるでしょう。STADIAにせよPlayStation Nowにせよ避けて通れない問題です。
オンライン
ストリーミングサービスなのでオンラインである必要があります。どこでもお手軽に始められるメリットがある一方、移動中に圏外になった瞬間にプレイが止まってしまいます。
復旧後、切れた直後からプレイを再開できるようになっていると思いますが、ソフトをインストールしてプレイするアプリや専用機に軍配があがります。
価格
ストリーミングサービスなので買い取りではなくサブスクリプションになるでしょう。月額1,000円~2,000円程度の価格設定になると予想しています。バリバリ遊ぶ人には安いけれどもたまにしか遊ばない人には高いと感じる、あるあるパターンですよね。
1日100円という料金設定があればハードルが下がるし今日は遊ぼうかな。という時にいいと思うのです。300円になりそうな気もしますが一気に財布の紐が堅くなると思います。
ゲームの種類
最も重要なのが何を遊べるか、です。ストリーミングサービスでサービス事業者が契約したゲームのみ遊べるパターンが多いですが遊び放題だけれども遊びたいソフトがない。なんて現象もあるあるです。
1日プレイ券などとゲーム個別で課金するスタイルも検討して種類を充実させることも重要でしょう。
大きく転ける可能性もゼロでは無い
実は軌道に乗らない可能性も多いにあると思っています。理由は上に述べた5つです。遊ぶためのきっかけは確かに広くなりますが、何でもできすぎてぼやけてしまうリスクがあります。
Googleの技術を投入すれば鬼に金棒なのは間違いありません。無限の可能性もあるでしょう。問題はユーザーがついてくるか、です。
Google+が記憶に新しいです。Googleのサービスと連携と優位性をアピールし一部サービスを統合までしてスタートしたGoogle+でしたが、結果はご存知の通り散々なものでした。
すでにFacebookなどの強敵がいたという事情もありますが今回もPlayStation、Xbox、Nintendo Switchといった強敵がいます。それらすべてを蹴散らす勢いを見せられるか?はじめの半年がポイントになりそうです。
しばらくは、STADIAから目が離せません。